海外で盛り上がるマイクログリーンとはWhat is a microgreen?

世界で盛り上がるマイクログリーン・マイクロハーブ

マイクログリーンという言葉はまだ日本では耳慣れない言葉ではと思われます。
『マイクログリーン』をご説明する前に、『スプラウト』についてお話します。

スプラウトとは?

国内のスプラウト生産者による業界団体日本スプラウト協会よる日本語におけるスプラウトの定義

「スプラウト」類とは主に穀類、豆類、野菜の種子を人為的に発芽させた新芽で、発芽した芽と茎を食用とするものを指す。

英語におけるスプラウトの定義

Sprouts are germinated or partially germinated seeds.
A sprout consists of the seed, root, stem, while microgreens are harvested without the roots.

(スプラウトとは種子の発芽した状態、または部分的に発芽した種子のこと。種子、根、茎から成る。マイクログリーンは根を切って収穫する。)

マイクログリーンとは?

マイクログリーン

マイクログリーンの非常に高い栄養価が注目のきっかけに

マイクログリーンという言葉は、アメリカ・カルフォルニア州南部で1980年代より幼葉野菜のことを指し示す言葉として使われ始まったとされています。このマイクログリーンが注目されるようになったのは、アメリカ農務省がプレスリリースとして非常に栄養価の高い野菜とし、さらなる研究を必要とすると2014年1月に公表したことに始まります。
https://agresearchmag.ars.usda.gov/2014/jan/greens

この発表でのマイクログリーンの定義が、土または土に相当する培地を用いスプラウトより長く栽培し、ベビーグリーン(日本ではベビーリーフと呼ばれる)よりは早く収穫するとなっている。

生産工場イメージ

世界中で急増した生産者

これまでアメリカにおいてもスプラウトと混同されることもありました。その公表後2年の月日の間、アメリカ全土おいて、また世界中にもマイクログリーンの生産者が急増いたしました。この発表以前より生産していた大規模な生産者がアメリカ、イギリス、オランダ、カナダの合計6軒であったのが、今では小規模なところを含めるとアジア各国、中東諸国、中南米諸国、ヨーロッパ各国と広がり、世界中に100軒を超えるようになりました。

幼葉野菜の種類分け

昨今の情報化社会、SNS社会のおかげで生産者が世界各地に散らばっているにもかかわらず、栽培方法、資材、販売方法などの情報交換がスピーディになされるようになり、マイクログリーンがどのような幼葉野菜であるのかが明確になりつつあります。
よく使われる説明では、野菜、豆類、穀物などの栽培における成長段階を用いていることがあります。

スプラウト
発芽後数日
マイクログリーン
1~3週間
ベビーグリーン
4週間以上

マイクログリーンの栽培期間が1~3週間となっているのは種子により発芽させるのに時間を要するものがあるからです。
アブラナ科の野菜やマメ科の野菜は播種後1日程度で発芽しますが、セリ科やしそ科の野菜、イネ科植物は播種してから発芽するまで1週間から10日かかり、また成長速度も遅いからです。

日本と海外での意味の違い

スプラウトならびにマイクログリーンをこのようにご説明申し上げた理由は、マイクログリーンが未だ日本では認知されていない言葉である上に、日本語のスプラウトと英語のSproutsに言葉として意味に若干ズレが発生しているからです。
また、WEB上にてマイクログリーンについて日本語で書かれたページがいくつか散見されます。
その多くが経済的に栽培されているスプラウト生産者ではないのですが、それぞれ独自の解釈がなされてしまったことにより、輪をかけるようにマイクログリーンがどのような野菜なのかが解らなくなっています。

ズレの生じた原因

意味のズレの原因のひとつにブロッコリースプラウトの導入時期の日本独自の普及方法によることがあげられます。
ブロッコリースプラウトはアメリカにおいて1990年代中頃に栄養価の高い野菜として大ブームになりました。
その余波を受け、日本でも2000年頃より作られるようになりました。

しかし

アメリカで作られていたブロッコリースプラウトはもやし型のスプラウトでした。
その状態のまま日本では普及させることは難しいと判断した生産者が商品名はブロッコリースプラウトのままでカイワレ型のスプラウトに改良し販売開始しました。

アメリカのスプラウト
もやし型
日本人向けに改良
日本のスプラウト
カイワレ型

さらに近年のブロッコリースプラウトに含まれる栄養素に注目が集まり、
ブロッコリースプラウトを含めたスプラウト類はかいわれ大根のような姿をした幼葉野菜と認識されるようになりました。
その結果スプラウト/Sprouts日英両語の意味にズレが発生しました。

日英両語での使い方

弊社は国内におけるかいわれ・スプラウトの生産現場に携わった経験のなかで、
スプラウトとマイクログリーンをそれぞれ日英両語での使い方を図表にしますと下記のようになります。

英語の呼称 栽培方法・栽培日数 日本語の呼称
Sprouts

Mug Bean Sprouts etc もやし

(水のみで栽培、暗室にて栽培日数数日)

もやし

Alfalfa etc アルファルファ

もやし型スプラウト
(水のみで栽培、弱光下にて栽培日数数日)

スプラウト
Microgeens

Micro Radish, Micro Broccoli etc かいわれ大根、ブロッコリースプラウト

カイワレ型スプラウト、双葉のみ開葉させる幼葉野菜
(培地を使い栽培、ハウスにて栽培日数5日程度)

Micro Basil etc 呼称なし

1cm程度本葉を成長させた幼葉野菜
(培地を使い、ハウスにて栽培日数2~3週間)

呼称なし
商品なし
Babygreens

本葉を2~3cm程度成長させた幼葉野菜
(培地を使い、ハウスにて栽培日数1ヶ月程度)

ベビーリーフ

注①:Microgreens、カイワレ型スプラウト、Babygreens/ベビーリーフは、ハウスにて栽培されますが土耕栽培、水耕栽培のどちらでも呼称は同じ。
また、Microgreens、カイワレ型スプラウトは根付き状態で出荷されることも、根をカットした状態でも出荷されることもあります。いづれにせよ調理される前に根をカットされ提供されます。
注②:もやし型スプラウト、カイワレ型スプラウトは日本独自の呼称です。
注③:しそやバジル等のハーブ系の品種でのマイクログリーンをマイクロハーブと呼ぶこともあります。

このページのトップへ